連休明けの週末は #3
さて、かなりの日数を経ての更新となってしまった。
正直言って私自身が伝えたいことが皆無なので、もうどうでもよくなっているのだが、
始めたからには書ききることを軸にして書いていく。
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案内された店内は確かにガラガラだった。1つのテーブル席に客がいるだけだった。
案内してくれた女性は、このスナックの中ではアタリの部類に入ると我々3人の中では専らの評判だったが、案内だけして、我々への接客は代わりの人に託された。
出てきたのはいつものババアと初めて見る新人の娘だった。
いつものババアが、馴れ馴れしく挨拶して座ってきた。
このババア、盛り上げ役としては適当かもしれないが、長居されても鬱陶しいだけだ。
しかし仕方がない。可愛くもないババアの生存戦略はこれが最適解なのだ。
根暗で愛想が悪いババアに接客されるのはもっと耐え難いものがある。
「連休明けだからね、今日は客がまったく来なかったのよ。だから女の子もみんな帰っちゃった」と、ババアが言う。
我々からしてみれば、そんなことは関係ないのだが、実際、本日は店じまいのような雰囲気を醸し出しているし、キャストもこれだけしかいないようだった。
つまり閉店時間の残り数時間をこの女たち固定で話すことになる。
我々にドリンクが注がれた後「じゃあ私たちもオーダーして良い?」とババアが尋ねる。
私とN先輩は顔を合わせて何もしゃべらない。先輩の目は言っていた。今日はシケた奴らに酒をおごることになるぞと。
ババアはそんなアイコンタクトをまったく読み取らない。さも当たり前のように酒を注文した。良いって言ってねえんだよな、と私は心の中で吐き捨てた。
一方新人は若い娘だった。今日の数少ないキャストの中では一番の気持ちを上げられる要素になる。しかし、新人はあまりしゃべらないのが私の経験則としてある。
話しかけるのが好きな人にとっては、こういうのが良いのかもしれないが、私にとっては無言の状況を生み出すものであった。
というかこの店のシステム自体をよく知らんが、女性は時給制で、酒の売上はあまり関係ないらしい。すなわち、女性たちの会話をするインセンティブなんて皆無に等しいことになる。
Y先輩はご機嫌だった。ババアとも新人とも楽しくやっていた。私に話が振られれば、適当な返しをしたし、ピエロにも徹した。
だんだん酔いも醒めてきて、ただただ眠気が勝るようになってきた。
つづく